2006年10月13日

金物工法って何?

難しすぎて、敷居が高いという指摘を受けました!

初めてのご質問が、かなり専門的なものだったせいもあり、初めての方には
難しかったようですね。

そこで今回は「金物工法って何なのよ?」と題して、簡単に説明したいと思います。

まず、木造住宅の構造には日本の伝統的な建築工法である「在来工法」というものがあります。
柱や梁(はり)、筋交い(すじかい)など、木の「軸」を組み立てて建物を支えるので木造軸組工法とも言われています。
軸で支える構造であるため、柔軟な壁の配置ができ、大きな開口部がつくれるので、風通しや採光が良い家作りができます。また将来的に増改築にあたっても比較的自由な間取りの変更が可能です。

このように良いこと尽くめの工法なのですが、木材にホゾやミゾを刻んでかみ合わせる技術が必要なため、大工さんの経験や技術が重要になる工法です。(写真参照)

ホゾとミゾの説明

                  <ホゾとミゾの説明>


金物工法って何?

                  <ホゾの形はいろいろ>

最近は、腕の良い大工さんが少なくなったことや効率をあげるために、プレカット(予めカットするの意)工場のコンピューター制御の機械で、上記のホゾやミゾの加工をしているのが現状です。

また、阪神大震災以降、倒壊した木造住宅を調べた結果、在来工法の接合部分(上記ホゾとミゾ部分のこと)が抜けてしまうことが解りました。そのため、建築基準法が改正され、在来工法の接合部分の補強が義務付けられました。

そのため、補助金物(補強するための金具)が考案されましたが、ホゾやミゾを加工した後、補助金物を取り付けるため、二度手間になってしまいます。それで、徐々に普及し始めたのが、金物工法です。

金物工法とは、在来軸組工法の弱点であった接合部分(上記ホゾとミゾ)のホゾ加工等をせず、 専用金物を使用することにより強度を保つ工法です。(写真参照)

金物工法におけるホゾとミゾ

                <金物工法におけるホゾとミゾの説明>

金物工法には、以下のような利点があります。
(1) 柱にミゾを彫らないため、柱の断面欠損が大幅に減少し、強度が増す
(2) 在来工法の接合部分に比べ、強度が高い(ボルトやピンで固定しているため抜けにくい)
(3) 現場作業が大幅に軽減、工期も短縮できる
(4) 補助金物を取り付ける手間がいらない

金物工法について、少しはわかってもらえましたか?

この「金物道場」は、決して専門家の広場ではありません!どんな質問でも構いません。
木造住宅で分らない事など、ドンドン質問してください。

我々も分らない所は、調べてお答えします。いっしょに勉強しましょう!
                                             書き込み Nakasone



Posted by 建築屋ケンちゃん at 12:01│Comments(3)
この記事へのコメント
マサルさ~ん、元気ですかぁ~?

何気に読んでたら、「平田建設」とあるので
思わずコメントしてしまいました。

ところで、モクハウスはまだ存続ですか?
今度の産業祭へ出展予定はありますか?
Posted by at 2006年10月13日 12:08
マサルさ~ん、元気ですかぁ~?

何気に読んでたら、「平田建設」とあるので
思わずコメントしてしまいました。

ところで、モクハウスはまだ存続ですか?
今度の産業祭へ出展予定はありますか?
Posted by at 2006年10月13日 12:19
すみません。二回も同じ内容書き込んでしまったみたいです。

平田建設のホームページも見せていただきました。
かじゅーおじさんもお元気なようで

マーブーくんもすっかり一人前って感じですね
でも、物静かな雰囲気はかわりませんね

私の正体はまた今度・・では、これからも頑張ってください!
Posted by at 2006年10月13日 12:29
 
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